陸上自衛隊作業外被の思い出
皆さん、お疲れ様です。
アヒルノヒカリでございます。
今年の台風は・・・・なんだかクネクネしていますねぇ。
陸上自衛隊作業外被
本日は手持ちの自衛隊時代の服をご紹介しようかと思います。
OD色の非常に古いタイプの作業外被・・・・在籍中一度も使わなかったほぼ新品です。
4年間の在籍中に装備品が一新され、このOD色の外被は確か最初の一年半しか使わなかったと記憶しています。
正確な年は記憶していませんが、戦闘装着セットというものが新しく支給されました。
戦闘装着セットとはそれまでは戦闘服、水筒、背嚢(バックパック)、鉄帽(ヘルメット)や半長靴(ブーツ)等々をバラバラで支給していた物品を、衣装ケース込みのセットで新しく支給するというものでした。
それまで使っていた物と同じ物もありましたが背嚢や半長靴等が新しいモデルに、そしてこの外被も迷彩色の新しいモデルに更新されました。
OD色の外被に慣れていたので、迷彩色の外被は少々不気味に見えたのを覚えています。
ちょうど更新期だったワタクシの時代は戦闘装着セットが支給された後もOD色の旧モデルを返納する事なく持ってはいましたが、演習は勿論のこと日々の業務でも使う機会は無くなりました。
品名 作業外被、と書かれています。
戦闘装着セットが支給されるまで、冬季の演習ではこれを使っていましたので作業服などではありません。
れっきとした正規の軍用防寒服なのです。
多分この外被が採用された時分は「戦闘」という言葉を使えなかった・・・・そういう時代だったのではないかと推測します。
防衛庁・・・・古いなぁ。
防衛庁の名が入っているものは官給品、国から支給された物品という事で略して「官品」と呼んでいました。
必要とあれば自費でこういった物を購入する事も出来ます。
当時はゴアテックス製の雨衣(カッパ)が流行っていましたねぇ。
ワタクシも自費でゴアテックス製で迷彩色の雨衣を購入しました・・・・ショボい官品の雨衣と違ってあれは本当に快適でした、懐かしいなぁ。
自費で買う私物品に対して官品は国から支給される物ですから、当然持ち主は国なのです。
従って自衛隊退職の際に官品は全て返還しなければなりません。
・・・・ん?
何故官品の・・・・それも新品の外被がここにある?
オマエ、ナゼココニイル??(笑)
作業外被の思い出話
新品の官品がなぜワタクシの手元にあるのか・・・・宜しかったら思い出話にお付き合い下さい。
教育隊から実戦部隊に配属されてまだ間もない頃のとある演習時、ワタクシは夜間の陣地構築で有線通信機の設置を任されました。
まだ余裕もない駆け出しの新兵だった頃です。
ワタクシ、任された事が嬉しくて一生懸命通信機を設置していました。
夜間の演習では基本的にライトは使えません。
ワタクシは一本のロウソクの灯りを頼りに集中して作業をしていました。
集中しすぎたワタクシ・・・・気づかないうちにロウソクの真上に乗り出して作業をしていました。
気が付くとワタクシの胸部が燃えていました。(笑)
そう、ワタクシ・・・・着ていた官品の外被を思いっきり燃やしてしまいました!(笑笑)
幸い火傷はしませんでしたし、あまり怒られた記憶もありません。
ハハハ、新兵がやりおった、みたいな感じだったのでしょう。(笑)
その後燃えた外被は交換となったのですが、生憎ボロボロの外被しかないということで取り敢えずはこれを使ってくれという事に・・・・。
ワタクシ的にはそこまでボロボロという感じはしませんでした・・・・まあ、燃やした張本人ですしね。
ですが見かねた班長が「これの方がマシだから使えや。」と、なんと外被をくれました。
はたから見るとよほどボロボロで哀れだったのでしょう。(笑)
そのうち新品の外被が入ったという事でボロボロを返納し新品を受領しました。
その後何となく班長から頂いた外被のラベルを見てみると・・・・あれ、これ官品じゃないか!?
外被を燃やしたワタクシは何故か官品の外被を二着も保有するという異常事態となった訳です。(笑)
名札や階級章を縫い付けるのが面倒くさいという事で新品の外被はそのまま保管し、4年間の任期満了時に班長から貰った官品外被を返納し新品外被をしれーっと頂いたという訳です。
新品の官品は確かに貴重品ですが・・・・班長から頂いた外被をゲットした方が良かったなぁという後悔があります。
配属が違い一緒に仕事をする事がなかった班長だったので、貰った時は嬉しかったですねぇ。
班長は外被を返納する時困ったりしなかったのでしょうか・・・・。
他にもいろんな上官から私物品を貰いましたし、いろいろ良くして頂きました。
この歳になって振り返ると、可愛がって貰っていたんだなぁと懐かしく思います。
そして退職時にはワタクシも隊の後輩に多くの私物品をあげました。
そういう事が当たり前でしたね。
除隊自体に後悔はありませんが、4年間の自衛隊生活はとても有意義な経験だったと思っています。
また機会があったら自衛隊時代の思い出話をボヤかせて頂きたいと思います。
楽しんで頂けたら幸いです。