高校時代の思い出を追いかけて 福井県若狭湾 その3
前回のあらすじ
福井県若狭湾を目指して北進するアヒルノヒカリ。
しかし琵琶湖から先の道のりはまさに地獄そのものだった。
恐怖のトンネルと厳しい峠の波状攻撃で完全に消耗したアヒルノヒカリ。
やっとの思いで福井県敦賀市内に到着するも、驚愕の事実が叩き付けられる。
キャンプ場受付時間終了まで後30分!
迫りくるタイムリミット、アヒルノヒカリの運命やいかに!?
それでは皆さんお待ちかね〜〜っ!
レディ〜〜、ゴオォォッ!!
最後の希望
30分!?
野営予定のキャンプ場まで後50km程あります。
なんて杜撰な計画なんだ、バカめ、バカめ・・・・。
大至急スマホで最寄りのキャンプ場を検索します。
2ヶ所ある海沿いのキャンプ場は両方とも10km、ボロボロの今のワタクシでは間に合うか微妙なところです。
しかしもう1ヶ所は3km、これならば!
「野板いこいの森」、テントサイト無料、随分と内陸部にあります。
これは公共のキャンプ場でしょうか。
もしかして人里離れた高い場所にあるヤツでは?
もしそうだとして、今のワタクシに登れるのか?
しかし距離的に確実に間に合うのはもうここしか無い。
ここがアヒルノヒカリの最後の希望、迷わず行くしか無い!!
そうだ、海を見ておこう
最後の希望・・・・おそらく過酷なヒルクライムが待っている事でしょう。
ほんの少しの休息も兼ねて海を見に行く事にしました。
自分を鼓舞するために!
タイムロスは覚悟の上です。
美しい防風林を抜けたその先に・・・・。
海だ〜〜〜。
写真もいい加減です、すみません。
不意にご夫婦さんに声を掛けられました。
「どこから来たの〜?」
「名古屋です・・・・。」
「えーーーーっ!!」
ちゃんと受け答え出来なくてすみませんでした。
本当にヘトヘトでゆとりの「ゆ」の字もありませんでした。
不撓の魂
さあ、本日最後の戦いです、ワタクシは屈さぬぞ!!
心身ともに消耗し切っていますがここが勝負所、絞り出します。
この辺りはバイパスが多くあり、土地勘が無いと道を間違えそうです。
お約束通り間違えて2kmのトンネル強制おかわりです、クソッタレ〜〜ッ!
その内民家も無くなり完全なる山道、とんでもない傾斜です。
貧脚アヒルノヒカリ、ベストの状態でも登り切れるかどうか・・・・。
たまらず下車して登ります。
はあはあはあ・・・・。
バイクを押して登るだけで息が切れる、汗が滝のように流れ落ちます。
必死に登り切ったその先の・・・・キャンプ場は・・・・。
もう、無人でした。
チーン。
次回に続く?