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かつてそこには龍神が住まう池があった 名古屋市蝮ヶ池龍神社・辨天社

かつてそこには龍神が住まう池があった 名古屋市蝮ヶ池龍神社・辨天社

 

皆さん、お疲れ様です。

アヒルノヒカリでございます。

一年遅れの龍神様巡り・・・・本日参拝するのは蝮ヶ池龍神社です。

どんな龍神さまが祀られているのでしょう、楽しみです。

 

蝮ヶ池龍神社・辨天社

やって来たのは名古屋市内の池下という町です。

ビジネスビルにマンション、ショッピングセンターや飲食店が入り乱れる・・・・いわゆる繁華街です。

沢山の人がいる大通りから内側の住宅地へ・・・・。

見えて来ました!

三叉路に佇む本日の目的地、蝮ヶ池龍神社・辨天社です。

とても珍しい立地ですね。

狭い境内ですが、立派な鳥居が建っています。

綺麗な砂利が敷かれていますね。

なんだかものすごい情報量です。

綺麗に手入れされた松の木。

龍神さまに卵がお供えされています。

そして柵の向こうには、小さな池。

池には鯉が住んでいます。

池にも色々なものがありますね。

灯籠と亀、そして彼方は・・・・祠でしょうか?

とても賑やかな雰囲気ですね。

池向こうに二つの親しろ。

龍神さまと弁天さまが祀られているのでしょう。

早く戦争が終わりますように・・・・。

蝮ヶ池大神。

灯籠。

失礼して横からパシャ。

管理されている方はここから入るのですね。

蛙もいますねぇ。

境内は狭いですがとても綺麗で・・・・なんだか賑やかで明るい雰囲気の神社でした。

ありがとうございました。

 

帰宅後調べました。

・・・・。

最低限の下調べで、かつてここに池があった事は把握していました。

蛇や蝮が多く住んでいた池だったそうで、その蛇や蝮を神格化して龍神として祀ったのかなと考えて参拝しましたが・・・・。

そうではありませんでした。

創建年は1921年、大正時代ですね。

祭神は池主大神・市杵島姫命だそうです。。

上記の通り、かつてここには蝮ヶ池という池がありました。

随分前ですがこのブログで桶狭間の合戦について書きました。

戦国時代、今川氏の支城だった那古野城・・・・現在の名古屋城周辺は荒地だったそうです。

織田氏が奪還した後に那古野城は廃城になったそうですから、駿河から尾張に進出する軍事拠点以外に存在意義がなかったのでしょう。

畑しか作る事が出来なかったという荒地で・・・・現在の名古屋城からここ池下は距離約6km、発展の余地の無い広大な荒地が広がっていました。

そこに多くの溜め池が作られたのが江戸時代、荒地は水田地帯に生まれ変わったそうです。

そう、かつてここにあった蝮ヶ池は江戸時代につくられた人口の貯水池だったのです。

大正時代に人口増加に伴い水田地帯は住宅地に、それに伴い蝮ヶ池は埋め立てられる事になりました。

その工事中に関係者の事故が相次ぎ、責任者まで倒れたのだとか・・・・。

これは祟り!?

という事で池の神を龍神として祀り、まだ足りないかも・・・・と水に縁の深い辨才天も祀ったそうです。

仏教において辨才天は蛇の眷属なのだとか。

そうして創建されたのが、この蝮ヶ池龍神社・辨天社なのだそうです。

賑やかで明るい雰囲気などと能天気な感想を・・・・すみません。(苦笑)

池の神の怒りを鎮める為に境内に小さな池を造り色々な物を置いた・・・・敢えて賑やかで明るい造りにしたのかも知れませんね。

と言う訳で、池下とはかつて池の下にあった事を意味する名前です。

蝮ヶ池龍神社・辨天社のすぐ真横にはこの様な急勾配、池下の東側はこのような激坂が続く覚王山です。

このブログでは大仏教の寺院の日泰寺や、松坂屋初代社長の別荘地帯の揚輝荘をご紹介しました。

入ればすぐに感じる地価の高さ、高級住宅地です。

荒地に人は住めませんから、昔はこういう丘に住宅地が出来き古くからの住人や権力者が住んだ・・・・ですから今でも地価の高い高級住宅地。

対して丘の麓の荒地や湿地帯を埋め立てて出来た低い土地には、新しい移住者が多く住みました。

その移住者達が生業として商業や工業を始める、広がるのに十分な土地もある・・・・それで繁華街として発展した。

暮らす人々のエネルギーでカオスに広がった町には、今でも少し怪しげで面白そうな路地裏があったりする訳ですね。

因みに池下の西隣り、名古屋城方向の町の名は今池・・・・同じ雰囲気の繁華街です。

町や地域のルーツが感じられてとても興味深いですね。

そしてその発展の影で神々や生き物の住処が埋められた事も心に留めておきたいです。

 

皆さんの町にはどんな龍神社がありますか?

 

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