陸上自衛隊時代の体験談 煙の恐怖
皆さん、お疲れ様です。
アヒルノヒカリでございます。
朝晩冷えるようになってきて、火の事故が増加する季節に入ってきました。
本日は遠い昔、ワタクシが陸上自衛隊員だった頃の煙についての体験を書こうと思います。
煙の恐怖
陸上自衛隊には4年間在籍しましたが、一番身の危険を感じたのが今回紹介する体験です。
隊では年に数回、演習場の整備を行います。
内容は数日かけてひたすら草木を伐採する、というものです。
色々と役割分担して行うわけですが、その日ワタクシは切った木々を運ぶトラックの荷台に乗って焼却場に木々を落とす役でした。
焼却場といっても開けた場所にデカイ穴が掘ってあり、そこでドシドシ木を燃やすというだけの即席のものです。
その穴に向かってトラックを背後から突っ込み、満載の木々を荷台に乗ったまま落としていくという仕事です。
切ったばかりの木なのでものすごく煙が出ます。
トラックが少し突っ込み過ぎた?風向き?風力?色々な条件が偶然重なり強烈に煙にまき込まれてしまいました。
本当に死ぬかと思いましたよ。
ただ荷台から降りて煙を避ければ良いだけなのですが・・・・それが出来ない。
息が出来ないのは勿論、うずくまったまま身体が動かない。
どっちが上なのか下なのか、右なのか左なのかが分からない。
風向きが変わったのか、それともトラックが前に動いたのか、どのように逃れられたのか全く記憶がありません。
はっきりしているのは、自分で動いて煙から逃れたわけではないという事だけです。
火事だったら間違いなく死んでいたでしょう。
色々と対処法がありますが・・・・
学校の避難訓練で学んだりTV番組等で紹介されたりと、知る機会はあるのですが・・・・。
それは古いだの新しいだの効果があるだの無いだの、色々言われてはいますが・・・・。
何度思い返しても、未だにあの出来事に対しての有効な手段が思い浮かびません。
煙にまき込まれたらどうする?と聞かれたら、何も答える事ができません。
ワタクシ、アヒルノヒカリは煙が怖いです・・・・。
火事を起こさない事、遭遇したら速やかに脱出する事、言えることはそれだけです。
おまけ話
暗い話になってしまったので、おまけ話で締めたいと思います。
同じく陸上自衛隊時代に催涙ガス体験をしました。
テントの中に催涙ガスを充満させて、そこで歌を歌うという・・・・おバカな訓練です。
ゴールデンタイムにTV放送すれば笑いが取れる事間違い無し!
その名の通り目が痛くなり涙が止まらなくなりますが、それだけでは済みません。
舌が痛くなる、顔中痛くなる、手など露出している肌全てが痛くなります。
ナチュラルに出川哲郎さん並みのリアクションが出来ますよ。
何かの罰ゲームみたいですが、貴重な体験でした。
今日の日本では催涙ガスを撃ち込まれるような過激なデモは起きていません。
デモで国を動かすというのは確かに民主主義において大切な事なのでしょう。
ですが暴徒の放火の煙も催涙ガスも無い日常・・・・。
やっぱり日本は良い国ですよね?