アヒルノヒカリ、WHO IS BANKSY?展に行く
皆さん、お疲れ様です。
アヒルノヒカリでございます。
今年もあと僅か、皆さんは来年の抱負や目標を立てましたか?
WHO IS BANKSY?展
アートに疎いワタクシ、アヒルノヒカリがバンクシーを知ったのは数年前・・・・東京でバンクシーに似た絵が見つかったとのニュースを見た時です。
小池東京都知事が満面の笑みで喜んでいましたね。
無許可で描かれた絵を喜ぶのは知事としてどうなのか、と報道されていました。
立場的に風刺される側なのでは?とも思いましたが・・・・まあまあ、そんな事に目くじらばかり立るのも無粋というものです。
続報が無かったので、きっとバンクシーの絵ではなかったのでしょう。
アーティスティックなことは理解出来ないかもしれませんが、とても楽しみです。
ペイントアートの雰囲気作りが良いですね。
「Les Mise`rables」
コゼットが泣いている!催涙ガスの煙に包まれて
ロンドンのフランス大使館前に現れたレ・ミゼラブルのパロディー壁画。
フランスのカレーにある難民キャンプで警察が難民に対して催涙ガスを使用したことに対する抗議として描かれたとの事です。
「laugh now, but one day we`ll be in charge」
笑ってろ、だがその内我々が勝つ
バンクシーはよくサルとネズミに社会風刺を託します。
「Hammer boy」
「Better Out Than In」と題したニューヨークで一日一点のストリートアート制作を一ヶ月間実行、このハンマーボーイは写真撮影の人気スポットになったそうです。
名画「真珠に耳飾りの少女」のパロディー壁画。
真珠のイヤリング部分に黄色い警報装置が来るように描かれています。
題名は「鼓膜が破れた少女」(笑)
現在この壁画には誰が書いたのか、マスクが追加されているそうです。(笑)
大手スーパーの、「誰にでも平等に提供される」をイメージして描かれた広告を風刺。
地元経済を脅かす大企業を批判すべくモロトフカクテルに描き変えてしまうとは・・・・。(笑)
2017年にバンクシーがパレスチナに建てた「The Walled Off Hotel」(壁で分断されたホテル)。
イスラエルが建てた高さ800mの壁の目の前に建てた「世界一眺めの悪いホテル」、内部や窓から見える壁にはバンクシーや彼の仲間が描いたパレスチナ人隔離政策への批判や平和を願うペイントアートで溢れているそうです。
この問題はいつ解決されるのでしょう・・・・どうすれば解決出来るのでしょう・・・・。
「Giant Kitten」
2015年にイスラエル軍の攻撃で廃墟になったガザ地区に描かれた子猫の壁画。
「SNSでは悲惨なガザの光景より子猫の写真ばかりが見られている。」と廃墟に可愛い子猫を描くとたちまち国際的な支援団体が援助に名乗りをあげたとのこと・・・・なんだかなぁ〜。
皮肉を含んだバンクシーの威光が無ければ支援の手が差し伸べられない、我々は一体何なのでしょうか・・・・。
・・・・おや?
ジョブズさんがいる・・・・。
「The Son of a Migrant from Syria」
先程のフランス難民問題、バンクシーはカレーの難民キャンプにもこの絵を描き、そしてこんな名声を発表したそうです。
「難民は国のお荷物だっていうけれど、ジョブズはシリア難民の息子だぜ。その昔、彼の父親をアメリカが受け入れたから、年間70億ドルの税金を払う、世界に冠するアップル社ができたんだ。」
痛烈な皮肉ですが・・・・もし日本が大量の難民を受け入れたら?
ワタクシの中にも言いようの無い不安や抵抗がある事を認めざるを得ません・・・・。
うわー、これは・・・・。
ベトナム戦争の有名な写真、泣きながら避難する全裸の子供と手を繋いで笑顔を振りまくアメリカのキャラクターですか・・・・パンチ効きすぎですよ。(焦)
むむむ。
上の治安部隊の絵のタイトルは「Have a nice day」・・・・。
右下は硫黄島に立てられた星条旗の写真のパロディー、左下は天安門事件のパロディーでしょう・・・・。
AH64アパッチにミニーマウスのリボンですか?
いやぁ・・・・。
知っているもののパロディーの破壊力ときたら・・・・やはりこういうものを正しく理解し感じるには予備知識が不可欠ですね・・・・。
アメリカに追従してイラク戦争に参戦したイギリスを批判する絵。
スマイルマークの死神のこの絵のタイトルは「Wrong War」・・・・怖いわっ!
「Flower Thrower」
こちらの説明文は省略せずそのまま紹介したいと思います。
火炎瓶の代わりに全力で花束を投げる抗議者風人物。長年パレスチナ問題に関心を寄せてきたバンクシーが、2005年頃、現地のガソリンスタンドの壁に描いた高さ5mほどの作品だ。そこから読み取れるメッセージは、憎しみと暴力の連鎖ではなく、「愛こそが平和をもたらす」という、忘れてはならない人類の共通課題。圧倒的な説得力があるのは、バンクシーがこの絵を安全なイギリスのアトリエではなく、イスラエルとパレスチナの紛争地帯で、狙撃される危険を冒してこの絵を描いたということだ。バンクシーのストリート・アートは、作品とそれが描かれた「時」と「場所」が巧妙に描かれており、分かちがたく結びついている。
東京でバンクシーらしき絵が見つかったあの時・・・・都知事も我々も笑顔で喜んではいけなかった、バンクシーが絵を描くということはその「時」その「場所」に風刺すべき悪いことがあるかも知れないという事なのです。
WHO IS BAKSY?展最後の展示物はこちらでした。
「風船と少女」
THERE IS ALWAYS HOPE、そこにはいつでも希望がある・・・・かぁ。
常に自分の絵が高額で取引されるのを批判するバンクシー、残念ながら写真を撮り忘れてしまいましたが彼からの批判メッセージが英文で展示されていました。
和訳にはこんなガラクタに高額な金が払われるのが信じられない、というようなことが書かれていましたが英文には思いっきりthis shitと書かれていました。
誤魔化してはいけません、ガラクタではありませんよ、クソです。
「風船と少女」もオークションにかけられ高額で落札されました。
しかし絵が入れられた額にバンクシー自身が細工を施し落札と同時に仕掛けられたシュレッターが作動、下半分が切り刻まれるという事件が起きたとワタクシが数年前見たニュースのバンクシー紹介で流れていました。
よく知らなかったワタクシは、そのニュースを見て大笑いました。
込めまれたメッセージを置き去りにして絵だけが金のやり取りに使われる・・・・おこがましいかも知れませんがバンクシーの気持ちが今なら少し解るような気がします、確かにshitです。(怒)
・・・・いや、この事件は笑い飛ばすのが正解かも知れませんね。
この絵に込められたメッセージは忘れません。
何も世界平和だけではありません、日々の人間関係でとても大切な事ですよね。
ありがとうございました。
・・・・が、まだ続きがありました。
出口で手にスタンプが押され、これを見せると別の場所の特設会場に入れるとのことです。
面白いスタンプでして、透明で光を当てると見えるというものです。
2020年に描かれた新作「Aachoo!!」はっくしょん!!です。
バンクシーの故郷、イギリスのブリストルにある傾斜が22度もあるこのこの道を水平に見ると、入れ歯を飛ばした老婆のくしゃみで家が傾いたように見える遊び心がある絵です。
コロナ禍に描かれたことから、マスクを付けない事への警笛とも考えられるとのことです。
もしそうなら今この「時」この「場所」に大切なメッセージなのですが、なんとなく展示の順番に蛇足感が・・・・。
ワタクシ的には風船と少女のTHERE IS ALWAYS HOPEで締め括る方がしっくりきます。
それゆえにわざわざ分けたのでしょうか?
それとも会場スペースの関係でしょうか?
本日ワタクシが手に入れたthis shit
さて本日ワタクシが手に入れたthis shitは・・・・。
このマスクです。
これでワタクシも晴れてshitの仲間入りです。(笑)
まあまあ、小難しく生きるのはよろしくない、楽しむ時はバカになって全力で楽しまないとっ!
バンクシーよ・・・・ワタクシ、アヒルノヒカリはこのマスクで「Aachoo!!」を防止するよっ!!(笑)
東京からスタートしたWHO IS BANKSY?展は名古屋で来年3月27日まで、その後大阪や福島を巡るそうです。
会場のセットがものすごく凝っていて、あまりバンクシーに詳しくないワタクシでもとても楽しめました。
こういう催しは名古屋をスルーして東京→大阪になってしまう事もあるので、本日は見ることが出来て本当に良かったです。
展示場の雰囲気を楽しんで、バンクシーからのメッセージを噛み締めて、そしてthis shitを楽しんで下さいね?