岐阜のグランドキャニオン 岐阜県遠見山、納古山 後編
前回のあらすじ
岐阜のグランドキャニオンという景色を求めて岐阜にやってきたアヒルノヒカリ。
雄大な景色に感動し、そしてその奥へと歩みを進める。
目的地の展望台で出会ったご夫婦から、尾根伝いに隣の山へ行けるという情報を得るのであった。
ご夫婦が一瞬放った不穏な空気を見逃さなかったアヒルノヒカリだったが、尾根伝いに隣の山へという甘美な響きには抗しきれなかったのである。
計画外のエクストラチャレンジに挑むアヒルノヒカリの運命やいかに!
それでは皆さんお待ちかね〜〜っ!
レディ〜〜、ゴオォォッ!!
エクストラチャレンジ
遭難事故の記事を読むと、計画外のコースに入った事が原因だったというものを目にします。
ですからこのエクストラチャレンジも褒められたものではありません。
ただ、ご夫婦から一本道だという情報を得ているので迷う事はないでしょう。
問題は時間ですが、看板の表示より大幅に遅れるという事もない筈です。
実は職場の同僚にキャンプに興味があるという方がいて、キャンプ計画中なのです。
縦走出来るならその候補になり得るコースですので、是非とも下見しておきたい・・・・。
さあ行こう、賽は投げられたっ!!(笑)
猿の群れを見た後でこれを見ると・・・・しっかり冬眠していて下さいね。(笑)
現在11時20分、エクストラチャレンジ開始です!
納古山へ
尾根を歩くのは今回が初めて、とても楽しみです。
今のところ穏やかな道です。
・・・・などと呑気に思っていた時期がありました。
急で長く続く上り坂・・・・息が切れる!
思わず立ち止まるアヒルノヒカリ・・・・元陸上自衛隊員が聞いて呆れる。(笑)
登った先にはベンチがありました、ふうぅ・・・・休憩です。
とおみん?(笑)
机に中央アルプスの方角・・・・落書きなのか、それとも管理の方が書いたのか、判別が付かない愛嬌のある文字ですね。
ここで昼食を取ります、安定のジャムパン。(笑)
時間の関係上、折り返し地点の納古山山頂まで進みそこで食べるのがベストなのでしょうが・・・・腹が減っては戦は出来ぬなのです。
さあ、先に進みましょう!
少し歩くと・・・・今度は強烈な下り、帰りはこれを登るのかぁ。
そして・・・・とおみん。(笑)
尾根道を選びます。
見守り石・・・・このコースは何だかほっこりするものが多いです。
おっ、鉄塔です。
真下からパシャ、先程の展望台のものより高いですね。
とうみん!
このエリアはコースが判り難いです。
しっかりと目印のピンクリボンを確認しながら進みます。
とうみん!!!
今回も尾根コース、帰りはトラバースを選びましょう。
トラバース・・・・今腕に巻いているスントの時計もトラバースです。
帰宅後調べました。
登山でのトラバースとは尾根道やピークを避ける為の迂回路なのだそうです。
また一つ知識が増えました。(嬉)
息を切らしながらアップダウンを繰り返し辿り着いたのは・・・・。
悶絶の階段地獄!
あぁ、本当に元陸上自衛隊員が聞いて呆れるわ・・・・。
登り切った先にはこの看板・・・・まだ納古山山頂の文字が出てきません。
うーん、侮ったか?
エクストラチャレンジなどといきがったワタクシがバカでした、本当にすみません。
別れ道には・・・・コンバトラーVでしたか?
スーパーロボットは守備範囲外です、しかし要所要所でほっこりさせてくれますね。(嬉)
大分登りましたねぇ、鉄塔展望台とは違い山々を見下ろす景色になっています。
ゴツゴツした岩が増えてきました・・・・これは、山頂が近いのでは?
山頂からの眺めが楽しみです。
くぐり松。
ここをくぐりました。(嬉)
ベンチがあるので一息入れます。
500mlのポカリはここで売り切れ・・・・残りは500mlの水が一本のみです。
集落が見えますね。
特徴的な穴のあるこの岩で、おじさんおばさんの大グループとすれ違いました。
突然おばさんが一人穴からニョキッと出てきました!
!?
「余裕で通れますよ〜」・・・・元気だなぁ。(笑)
岩の上からパシャ、「苦苦”り抜け 願いが叶う 通し岩」・・・・なるほど。
ワタクシもなんとか苦苦”り抜けられました。(笑)
そして・・・・遂に山頂の文字がっ!!
あと一息かな。
道標が倒れていたので少々不安でしたが・・・・。
あぁ、遂に・・・・。
納古山山頂
遂に納古山山頂に到着!
まさか・・・・立体とおみん?
遠見山山頂は272mでしたので・・・・随分登ったなぁ。
時間は13時ジャスト・・・・20分程速く踏覇出来ましたね。
元陸上自衛隊員が聞いて呆れ・・・・なかったようです、良かった良かった。
さて、景色は如何でしょうか。
・・・・おぉぉぉ、これは素晴らしい。
雲が近いっ!
そしてこれは雲の陰ですよね?
いやぁ、これは素晴らしい景色です。
岐阜のグランドキャニオンが・・・・あんなに遠くに見えます。
女性の登山者と少々会話を楽しみました。
「すごいですねー」
「ほんと、すごいですね〜」
「さっきまでおじさんおばさんが大勢いて賑やかでしたよ」
「ああ、すれ違いました、お元気ですよねー」
「そうですよね〜」
お一人で来たそうです。
アクティブな女性はカッコいいですね!
尾根伝いでこの山々を縦走出来るわけですか。
日本アルプス縦走などの記事を読んだりしますが、当然ながら今のワタクシにはそれをする経験も装備もありません。
ですがこの標高ならば・・・・是非ともチャレンジしてみたいですねぇ。
さて、ずっと眺めていたいとは思いますが・・・・そういう訳にもいきません。
遠見山に戻りましょう。
遠見山へ
ロードバイクならば、登った分だけご褒美があります。
ですが、登山の下りはご褒美では無いっ!
悶絶階段地獄は下りもまた地獄なのです。
木に捕まって勢いを殺しながら降ります・・・・はい、写真など撮る余裕は全くありません。(笑)
来た道と全く同じ道を歩いている訳ですが、景色が違います。
やはり山歩きは楽しいですね。
先程のおじさんおばさん軍団を抜かせていただきました。
「おっ、さっきの人だ」
「速いねぇ」
「ついていける人、どうぞ」
ハハハ、ほんと、お元気ですねぇ。(笑)
本当に素晴らしい事だと思います。
そして・・・・とおみん。
ワタクシ、すっかりファンになってしまいました。(笑)
帰路でも一部登りで「聞いて呆れる」状態になりつつも・・・・。
無事に鉄塔展望台に戻ってきました。
14時3分、帰路は一時間かかりませんでした。
アップダウンが多いので実感はありませんが、標高差がありますから・・・・そういう事なのでしょう。
南天の滝
遠見山、下りは別ルートを進みましょう。
沢沿いのコースとの事、楽しみです。
納古山まで行った達成感を胸に嬉々として下山するアヒルノヒカリ・・・・。
甘かった・・・・。
そう、ここは遠見山・・・・登りの道のりを忘れたのかい?(笑)
急々な下り坂・・・・沢のせせらぎなど悠長に聞く余裕は全くありません。
流石に足が痛くなってきました。
右足親指・・・・うーん、マメが出来てしまったかな?
そして現れたのは悶絶階段地獄(下り)、一部エリアはケツを着かなければ降りられません!
もう・・・・笑うしかありません。
それでも、苔は綺麗なんだよなぁ。(笑)
この看板から先は楽でしたよ。
右は沢、そして左は岩壁。
やっとせせらぎを楽しむ事が出来ます。
岩壁も実に魅力的です。
謎の階段・・・・ハイキングコースではありません。
何かの作業用でしょうか・・・・先が気になりますね。
車の轍・・・・もう過酷な下りは無いでしょう、寂しいような?
見慣れた砂防ダムですが・・・・。
これは何でしょうねぇ??
水が流れる音が好きです。
おぉぉ、また冒険心を掻き立てるトンネルですねぇ!
帰り道でも心が躍ります・・・・これは行きに通りたかったな。
トンネルの向こうに・・・・これは・・・・。
見晴らし岩に続く道のようです。
うわぁぁ・・・・この道も過酷そうですね。
ご一緒したご夫婦は何事もなく下山されたのでしょうか・・・・。
南天の滝、到着です。
天子の滝とも呼ばれるそうです。
天使ではなく天子・・・・天子とはすなわち天皇です。
景行天皇が沐浴した事に因んで天子の滝と呼ばれるとの事です。
残念ながら沐浴された年代は書かれていませんでした。
では早速滝を見に行きましょう。
戦争とコロナが早く収まりますように・・・・。
こちらが南天の滝、激しい滝ではありません。
上の方が滝らしくなっていますが、あとは岩壁がしっとりと濡れている感じです。
激しく水が落ちてこない分、滝壺をじっくり見る事が出来ます。
とても綺麗な色ですね。
それでは行きましょうか。
途中気になる階段や・・・・、
ドボドボ流れ出る水などありましたが・・・・、
遂に道が舗装路になってしまいました。
あそこから景色が見渡せそうです、行ってみましょう。
今日も楽しい山歩きが出来ました。
ゴールです、ありがとうございました。
飛騨川橋
最後に岐阜のグランドキャニオンで見えていた、あの橋に行ってみましょう。
降りて来た場所は登り口よりも駅より、橋を目指して駅とは反対側の登口方向に歩きます。
国道沿いに行けば着きますが・・・・それでは面白くない。
一本内の地元の方々が通る細い道にお邪魔してみます。
あまり人の家をバシバシ撮影する訳のもいかないのでご紹介出来ませんが、昔からあるのであろう家々や生活の雰囲気を感じられてとても良かったです。
・・・・お!?
水天宮!?
これは非常に貴重な場所なのではないでしょうか?
観光地どころか地図にも載っていません。
戦争と疫病が早く収まりますように・・・・。
水天宮から川も良く見えましたよ!
更に此方は・・・・。
南無地蔵大菩薩、そして奥には井戸初子と書かれています。
帰宅後調べてみましたが詳しい事は分からず・・・・見られて幸運でした。
さて、遠見山展望の岩から見えていたグランドキャニオンに架かる橋・・・・地図では分かりませんでしたが名前は「飛騨川橋」です。
橋の上から川をパシャ!
この深いエメラルドグリーンというか・・・・この色合いが実に美しいですね。
この橋の向こうには権現山、そしてハイキングコースがあるとの事です。
・・・・是非ともまたいつの日か。
橋から遠見山をパシャ、展望の岩はどのあたりでしょうねぇ。
充実した一日でした、ありがとうございました。
・・・・で、終われないのが当ブログなのです。
アヒルノヒカリ、フラグを回収する
さあさあ、皆さんお待ちかねでしょう。
前編の鉄塔展望台でお会いしたご夫婦が発した「え、うーん」という不穏な空気、件のフラグを回収いたしましょう。
・・・・はぁっ!?
只今時刻は15時過ぎ・・・・15時から17時までゴッソリ数字が抜け落ちています。
電車が・・・・帰りの電車が無いっ!!(苦笑)
ご夫婦の「若い人なら大丈夫」とは体力的にという意味ではなく、14時55分の電車に間に合うだろう、という意味だったようですね。
確かに間に合っていたでしょう、橋に行かなければ・・・・。
何故先にチェックしなかったのだ、バカめバカめ。
しかしどうでしょうねぇ、知っていたとしてもやはり橋を見に行ったような気がします。
時間を気にしてバタバタしたり行きたい場所を諦めるような旅は好みません。
大丈夫大丈夫、アンダーウェアの替えは持って来ています。
汗冷えする事はありません。
大丈夫大丈夫、もう一枚アウターを持って来ています。
日が沈んでも凍える事はありません。
大丈夫大丈夫、駅の待合室の中にいれば風も凌げます。
大丈夫大丈夫・・・・。(泣)
そして2時間の苦闘の末・・・・。
アヒルノヒカリ、只今脱出いたします。
遠見山スタートの縦走や橋の向こう側のハイキングコース・・・・いつかきっと、またここを訪れることでしょう。
そしてワタクシ、アヒルノヒカリはその日までこの魔の15〜17時を忘れる事はないでしょう。(笑)
何だかこのブログ、こんなのばかりな気がしますねぇ?