ビクトリノックス レプリカ1897リミテッドエディション
皆さん、お疲れ様です。
アヒルノヒカリでございます。
突然ですが・・・・。
ビクトリノックスさん、マルチツール生誕125周年おめでとうございます!!!
125年・・・・一と四半世紀ですかぁ、いやぁ本当にめでたい!!(パチパチパチ)
マルチツールって何?という方もいらっしゃるかもしれませんね。
スイスアーミーナイフとか十徳ナイフと呼ばれたりする、あれです。
その記念すべきアニバーサリーに限定のマルチツールが発売されるとの事・・・・ワタクシ発売日数日前に情報を得まして、ビクトリノックスジャパンのホームページをじっくり拝見いたしました。
ビクトリノックスやマルチツールの歴史背景がとても興味深いですよ。
そして今回発売されるナイフは1897年につくられ商標登録された「オフィサー&スポーツナイフ」のレプリカとの事・・・・しかし、お値段まさかの59400円!!
とんでもない数のツールが内蔵されている最高級のスイスツールでも2、3万円ですよ!?
恐れ慄き、躊躇するアヒルノヒカリ・・・・。
・・・・。
・・・・。
で、発売日当日のビクトリノックス直営店開店30分後の店先にいるワタクシ、アヒルノヒカリ・・・・躊躇とは?(笑)
さてどのようにオーダーするのか・・・・「レプリカいちはちきゅうなな下さい」?
それとも「レプリカエイティーンナインティセブン下さい」?
店内に入るとど真ん中に展示されていました・・・・答えは「こちらを下さい」でした。
名古屋の直営店には在庫が三つありシリアルナンバーを選ばせて貰いました。
一番若いNo1880を選んだアヒルノヒカリ・・・・惜しい、もう少しで1897でしたね。
女性スタッフさんはとても気さくな方で「レプリカ1897の最初のお客様ですよ。」と教えてくれました。
雑談をしながら会計をしている間に、問い合わせの電話が2件もかかってきましたよ。
恐らく発売日である本日中に売り切れてしまう事でしょう。
身近に直営店があって良かった、開店直後の電撃戦を仕掛けて本当に良かったです。
レプリカ1897リミテッドエディション
それでは、早速レプリカ1897を見ていきましょう。
1897と2022か・・・・なんだか感慨深いですね。
外蓋は磁石になっています・・・・流石はアニバーサリー、物凄く力の入った箱です。
さあ出てきました、このケースはタイムカプセルをイメージしてデザインされたそうですよ。
ここにもシリアルナンバーが入っています、1880/9999。
タイムカプセルケースは少し斜めになるようつくられています、本当に凝った作りですね。
さあ、いよいよです。
1897年からタイムカプセルで2022年のアヒルノヒカリの元にやってきたマルチツール・・・・いざ、召喚!!
おぉ、白いケースだ!!
ケースは柔らかくて優しい肌触りです。
綿?麻?ナイロン製でない事は間違い無いと思います。
そして此方がマルチツール生誕125周年記念、世界限定9999本のビクトリノックスレプリカ1897です。
非常にシックでクラシカル、そして誤解を恐れずに言えば地味です。
それもその筈、いつものあのロゴマークが無い・・・・お馴染みのあのトレードマークが採用されたのは1909年なのだそうで、1897年にはまだ存在していませんでした。
このナイフは1897年に商標登録されたオリジナル「オフィサー&スポーツナイフ」のレプリカとして開発されました。
レプリカの開発は保存されている当時の「オフィサー&スポーツナイフ」を徹底調査して再現され、現代の製造技術を応用し精度を高めつつも、組み立てや仕上げは1897年同様に手作業で行われたとの事です。
ビクトリノックスジャパンの公式ホームページに詳しく紹介されています。
開発に携わったスタッフの談話や手作業で行われる作業工程などを動画で見ることも出来ますよ。
さあ、細部を見ていきましょう。
公式サイトのカタログにはミディアムツールにカテゴライズされています。
手作業で仕上げられたグリップ、すべすべで本当に優しい肌触りです。
ですが、滑りやすいという事は全くありません。
所有していないので写真と比べての話ですが、現在の木製グリップモデルよりも赤みがかった色合いです。
2022年現在に受けやすい色合い・・・・家具量販店でよく見るあの白っぽいものとは別の素材を使用しているのだと思います。
ワタクシにはよく分かりませんが現行モデルとは違う、当時使われていたバルカナイズドファイバー製なのだそうですよ。
陸上自衛隊新兵時代に使った64式小銃の握把や銃尾の色に似ています。
完全機械化による同一物大量生産品に慣れたワタクシ達2022年の人間には粗悪品なのでは?と思ってしまう様なパッと見キズかと思える木目模様や仕上げ跡が見られます。
言うまでもありませんが、勿論粗悪品などではありません。
機械による計算された統一美とは別の・・・・世界に一つだけのハンドメイド仕上げの美しさなのです。
よいしょっと。(笑)
サイドの面取りも丁寧で非常に美しく、温かみがありますね。
それでは、ツール類を展開させてみましょう。
ぐぬぬぬ・・・・か、硬い!!
新品ですからグリース不足なんて事はあり得ません。
そしてビクトリノックスが誇りと情熱を持って作ったこのナイフが、出来損ないなどということもあり得ません。
しかし、これは道具としてかなり実用性に欠ける・・・・なかなかに不便なレベルです。
恐らくこれは構造によるものだと思われます。
詳しくは分かりませんが、公式サイトの動画には金属の芯を工具を使ってグイグイねじ込む作業工程を見る事が出来ます。
今のナイフには無い、グリップ表面の四箇所ある丸いものがそれです。
ワタクシ達が当たり前だと思っているものも、125年間の技術発展の賜物なのでしょう。
1897年の人々は当たり前のように、グググッと力を入れてツールを出していたのでしょうね。
此方にシリアルナンバーが刻印されています。
9999本の中の1880本目、世界で一本だけのこのナイフのオーナーは・・・・アヒルノヒカリでございます。(照)
此方の刻印はオリジナルにも入っていたものです。
ロングブレードには「Elsener Schwyz」、ビクトリノックス創業者のカール・エルズナーさんの刻印です。
マイナスドライバーには「Gesetzlich Geschutzt」(法による保護)、この特許の刻印は1897年では重要なセールスポイントだったそうですよ。
現在のモデルと比較してみる
このレプリカ1897は当時のツール形状もしっかり再現されているという事ですから、現行モデルとどう違うのか比較してみましょう。
・・・・といってもアヒルノアジトの鍵に付いているものは比較的新しいですが、下の二本は陸上自衛隊時代に手に入れた、20年以上前のものです。(笑)
まあ、ツールの形状は最新モデルと大差はないと思います。
比較はこのハンターNLとしてみましょう。
ロングブレードはほぼ同じ形ですね。
ハンターNLにはショートブレードが無いのでスイスツールのものと比較してみました。
特徴的な形をしているのが一眼で分かります。
まるでファルシオンの様な形ですね。
缶切り、此方も全く違います。
見た事も無い、独特な形をしていますね。
見ただけではどの様に使うか全く分かりません。
というわけで缶に当ててみました。
これで正解なのでしょうか、これ以外に缶に引っかかる場所がありません。
どんな感じで切れるのか興味がありますが・・・・うーん、使いたくない。
どうか、ご勘弁を。
千枚通し・・・・槍か何かかな?
恐ろしく肉厚ですね。
1897年当時、ステンレススチールは高価かつ硬くて加工が難しかったそうで「オフィサー&スポーツナイフ」にはカーボンスチールという素材が使われていたとの事です。
カーボンスチールというものがどんな金属なのか、全く分かりません。
ワタクシ初めて聞きました、何だかカーボンと名の付く方が高価で硬そうに聞こえますが・・・・。
レプリカ1897には「生涯にわたってお使いいただけるよう」ステンレススチールが使われていると公式サイトに紹介されています。
文面から読み取るに、カーボンスチールはステンレススチールより柔らかく劣化しやすい金属なのでしょう。
コルク栓抜き、此方も肉厚で金属の棒の様な形状ですね。
柔らかい金属と今より劣る加工技術・・・・これによりこの様な肉厚デザインになったのだと思われます。
パッと見ただけで歴史を感じられる・・・・実に興味深いナイフです。
ティースピックやピンセット、そしてブレードロックは勿論ありません。
これらはいつ頃開発されたのでしょうね。
少々値は張りましたが、非常に良いものを手に入れる事が出来ました。
名古屋の残り二本がもう売れてしまったかどうかは分かりませんが、非常に貴重なものを買わせて頂きました。
ありがとうございました。
値段に慄いたのは本当ですよ。(笑)
公式サイトのナイフの写真や歴史背景をじっくり見て購入意思がほぼ固まりましたが、最後の決め手は動画のビクトリノックスのスタッフさん達です。
短い動画ですが、皆さん本当に嬉しそうにお話しされていまして「誇り」や「感謝」という言葉が沢山出てきます。
この動画を見なかったら恐らく発売日の開店直後に行くまではしなかったでしょう、そして恐らく買いそびれていた事でしょう。
自慢の愛用品として山歩きやキャンプに持って行きたいところですが・・・・まあ、未使用のまま大切に保管することになると思います。(笑)